「名探偵コナン」の犯人の怒りの感情を、アンガーマネジメント視点で解説してみる

名探偵コナンが好きな、アンガーマネジメントファシリテーターが、犯人の「怒りの感情」について解説してみます

304話 揺れる警視庁 1200万人の人質(前編)

こんにちは、かっつんです。

気が付いたらクリスマスイブです。

最近は至る所でツリー見かけるなって思ってましたが、

それももう少しで終わりみたいですね。

朝起きたら、枕元にプレゼントが置かれていることを期待しながら、

犯人解説やってみます。

ちなみに今一番ほしいプレゼントは持ち運べるパソコンです。

 

今回のお話はこちら

▼304話 揺れる警視庁 1200万人の人質

事件ファイル|名探偵コナン

松田刑事の回想が出てくるお話です。

佐藤刑事と高木刑事の距離が縮まるかな?どうかな?

 

関係ないですが、この頃は携帯電話が縦に長く、

ディスプレイが小さく折り畳みも出来ないものです。

最近のコナンの話と比べても、時代が大きく変わったことを実感します。

 

今回は犯人について、以下の軸で解説してみます。

・第一次感情

・コアビリーフ(価値観の辞書のようなもの)

 

 

▼犯人の第一次感情

・仲間が殺されたことに対する虚しさ、悲しさ

・捕まるのではないかという不安

・仲間を止められなかったことへの後悔や罪悪感

今回の犯人は「警視庁への復讐」で、警察の信用を失墜させる目的でした。

そのきっかけとなった7年前の事件の際に、共犯者が死亡しています。

その際に、これらのネガティブな感情を持っていたことが考えられます。

 

「警察が仲間を騙して罠にかけた」という発言から、

共犯者の死に対してネガティブな感情を抱いたことが考えられます。

 

また、直接的な描写はありませんが、

・犯行を終えて逃走中だったタイミングだった

・共犯者が警察へ連絡している

このような状況から、捕まるのではないか、という不安な状況にいた為、

共犯者が死亡する前から、ネガティブな感情に包まれていたのではないでしょうか。

 

さらにこちらも推測ですが、

3年前の事件の際の暗号にて

”我が戦友の首を弔う面白い花火”

というワードがあります。

共犯者の死を痛く悲しんでいるように見て取れることから、

共犯者の行動を止めることが出来ていれば・・・

という後悔や罪悪感を持っていたとしてもおかしくありません。

 

これらのネガティブな感情がある状態で、

理想と現実にギャップが生まれる、

つまり価値観が裏切られたときに、怒りの感情が生まれます

その価値観についても見てみましょう。

 

▼犯人のコアビリーフ

・良心を利用して騙すべきではない

・仲間を殺すべきではない

こんな価値観を持っていたから、

この価値観が裏切られた際に、警察への怒りの感情が出てきたんでしょうね

(実際に殺したのは警察ではない)

この価値観そのものは、至極全うな気がしますよね、

やっていることには全く共感できませんが。

 

あとこれは推測ですが、もしかしたらこんな価値観も持っていたかもしれません。

・警察は正々堂々とあるべきだ

 

犯人の目的は、警察の信用を失墜させることでした。

なぜ警察の信用を失墜させたいか、

それは一般市民は警察を信用しているが、

本当は信用できる組織ではないと知らしめたいから。

ではなぜそれを知らしめたいかというと、

警察は汚い手を使って仲間を殺したからではないでしょうか。

 

 犯人はある程度警察を信用しています。

7年前の事件も、

”一般市民が危険に晒されれば、お金を払うだろう”

という信用を警察に対して持っていたから事件を起こしています。

「勇敢なる警察官よ」という言葉からも見て取れます。

 

しかし仲間が死んだ時、警察は汚い組織だと認識し、

自身の価値観とのギャップが生まれた。

そのギャップを、仲間が殺されたという認識も合わせると、

許容することが出来なかった、

そして今回の復讐劇に至ったのではないか、

これがアンガーマネジメントから見る解説です。

 

 

今回のお話は見ごたえがありますよね、

初めて見たとき、コナンくんが高木刑事に正体を言ってしまうのでは?

とハラハラした記憶があります。

 

さて、今回のブログは前編になっております。

このお話の、別の登場人物の怒りの感情について、

改めて考察してみますね。

何の参考にもならないかもしれませんが。

11話 ピアノソナタ「月光」殺人事件

やっほーかっつんです

第2回目のコナンの犯人考察やってみます!

 

今回のお話はこちら

▼11話 ピアノソナタ「月光」殺人事件

事件ファイル|名探偵コナン

 

容疑者が自殺してしまった唯一の事件です。

その為、コナンくんにとっても忘れてはならない事件になりました。

どんなお話しか気になる方は、観てみてください

今はDVDが無くても○TVとかいろいろで観れますからね

本当に便利です。

 

今回は以下の3軸で考察します。

・第一次感情

・コアビリーフ(価値観の辞書のようなもの)

・怒り方の特徴

 

▼犯人の第一次感情

・家族が亡くなったことへの寂しさ、つらさ

・罪を犯してしまった自分自身への罪悪感

 

▼犯人のコアビリーフ

・殺人を犯すべきではない

 

特徴的なのは、犯人自身にも、ベクトルが及んでいる点です。

「殺人を犯すべきではない」という価値観が、犯人自身にも及んでいることが、

殺人現場に毛利小五郎を呼んだ事や、

最期コナンくんにに感謝の暗号を伝えていることから予測できます。

犯人自身は、コナンくんが言う通り、止めてほしかったんでしょうね

 

▼犯人の怒りの性質

・持続性がある怒り

例えば、怒る時に怒鳴る人は、傍から見たときに、

あぁこの人は怒っているんだな、とわかりやすいですが、

今回の犯人には、わかりやすく怒っている描写はありませんでした。

 

ただ今回の犯人は、怒りに持続性があるように見えます。

わかりやすく言うと根に持つタイプです。

過去(家族を殺されたこと)と未来(どう復讐するか)を見て、

今現在を見ていません。

家族を殺されて根に持たない人はいない、というご意見があるかもしれませんが、

アンガーマネジメント的には、

持続性のある怒りであり、後悔に繋がりやすい怒りです。

現に自殺する直前、父からの手紙を

「もっと早く見つけたかった」という言葉や、

「もう手が汚れてしまっている」との言葉から、

殺人を犯したことを後悔してることが窺えますので。

 

 

今回の事件は、コナンくん自身には、

「犯人を自殺させるべきではない」

というコアビリーフが生まれるきっかけになった事件でもありました。

 

また気が向いたら違う事件の考察をしてみます。

なんの参考にもならないかもしれませんが

 

135話 消えた凶器捜索事件

初めまして、かっつんと申します。

今回から、「名探偵コナン」の犯人の怒りの感情について、

アンガーマネジメントの視点で解説してみたいと思います。

 

アンガーマネジメントって何?

という疑問もありそうなので簡単に説明すると、

アンガーマネジメントは怒りの感情で後悔しない為の心理トレーニング術です。

 

作中の犯人の多くは怒りの感情を抱えており、

その感情をうまくコントロールできなかった為、殺人等の事件を起こし、

コナンくんたちに推理され、犯人として逮捕される。

そして多くの犯人が、あんなことしなければよかったと後悔しているはずなので、

その後悔に繋がる怒りの感情が何だったのかを解説してみます。

 

アンガーマネジメントのもっと詳しい説明はいつか書きます。

 

 

記念すべき第1回目はこちら

▼135話 消えた凶器捜索事件

事件ファイル|名探偵コナン

▼状況

美容院の店長が、突然やめると言い出した従業員のミカさんを殺害

 

「そんなくだらん理由で人ひとりの命を奪ったんですかあんたは!!」

という目暮警部のお言葉もあり、

動機がくだらない殺人犯として有名な事件です。

 

そしてその動機として犯人は

「あの子……私にハンガーを投げつけたんです…」と、言っています。

 

ハンガーを投げつけられたから殺した、と伝わっているかもしれませんが、

犯人はもっといろんな感情が渦巻いていたと思うので、

それを解説してみたいとおもいます。

 

解説は犯人の

・第一次感情

・コアビリーフ(価値観の辞書のようなもの)

・出来事への意味づけ

この3軸で解説してみます。

 

 

▼犯人の第一次感情

・突然退職の旨を伝えられたことへの不満

・退職後の美容院運営の不安や心配

・店長である自分への恩を仇で返されたことへの悲しさや虚しさ

 

退職は突然言われた描写があり、

またミカさんは予約がいっぱいの人気美容師であったことから、

これらのネガティブな感情があったことが窺えます。

怒りとして見えているのはごく一部で、

その奥にはさまざまな感情が隠れています。

 

▼犯人のコアビリーフ

・恩を仇で返すべきではない

・店長の言う事は聞くべきだ

 

”恩を仇で返すべきではない”

これが裏切られたことが一番の原因ではないでしょうか。

また冒頭の言い争いでは、

「あなたの好きにはさせないから」というセリフから、

店長の言う事は聞くべきというコアビリーフがあることが見て取れます。

 

コアビリーフとは、その人にとっての価値観の辞書のようなもので、

このコアビリーフが裏切られた際に、怒りの感情が生まれます。

 

▼出来事への意味づけ

・ハンガーを投げつけられた

・ハンガーを投げつけるなんで、私の事を舐めている

 

実際にはハンガーは投げつけられてないです。

アニメを観る限りでは、縋りつく犯人を振りほどいた際に

手に持っていたハンガーが偶然犯人に当たったように見えます。

それを「投げつけた」と意味づけを行い、

さらに私を舐めているという意味づけを行った結果、

ミカさんを許せなくなったのではないでしょうか。

 

このタイミングで、「たまたまハンガーが当たった」と意味づけを行っていれば、

罪を犯すことはなかったかもしれませんね。

 

 

こんな感じで、犯人の動機を解説しようと思ってます。

もちろんこれは憶測ですので正解ではないですが、

「ハンガーを投げつけられた」という目に見える動機以外にも

犯人の中にはいろんな感情や価値観の裏切りがあったのではないか、

ということを示してみました。

 

今後試行錯誤をしながら、また犯人の動機考察をしてみます。

なんの参考にもならないかもしれませんが。