「名探偵コナン」の犯人の怒りの感情を、アンガーマネジメント視点で解説してみる

名探偵コナンが好きな、アンガーマネジメントファシリテーターが、犯人の「怒りの感情」について解説してみます

390~391話 本庁の刑事恋物語6

こんにちは、かっつんです。

サッカーアジアカップ、日本が勝ち進んでますね。

サッカーにさほど詳しい訳ではないのですが、

日本代表の試合を見るのは好きなにわかファンなので、

毎試合ビール片手にテレビで観戦してます。

 

次の決勝も楽しみなのですが、

今回の犯人考察は、サッカー選手の動向が

事件解決の手がかりとなったお話です。

 

▼390~391話 本庁の刑事恋物語6

事件ファイル|名探偵コナン

 この話、スタートからいちゃいちゃなんですよね

この頃の白鳥刑事はまだ佐藤さんのこと、諦めてなかったんですね

いつ白鳥刑事は先生と恋仲になったんでしたっけ?

よく覚えてないですが、犯人解説やっていきます。

 

今回は犯人の良かった点も書いてみます。

 

▼犯人の良かったところ

 【反射的な行動を取らなかった点】

今回の犯人の動機の大まかな流れは以下の通りです

・仕事の関係で海外出張、彼女とは遠距離恋愛

 ↓

・毎日のように連絡するも、彼女の心が離れていることを感じる

 彼女へ手紙も送っていたが反応ななかった模様

 ↓

・帰国後、彼女に振られる

 ↓

・彼女の新しい彼氏(元々知り合い)から、

 彼女へ送ったはずの手紙が未開封の状態で投げ付けられ、

 「お前、お人よしだな」とにやにやしながら言われる

  ⇒犯人激高

 

こんな流れですが、この激高した瞬間に殺害していない、という点は良かった点です。

アンガーマネジメントで一番してはいけないことが「反射」で

うっかり手が出てしまいそうな状況で、それをしていないので、

この瞬間の犯人は、「怒りの感情の奴隷」ではなかったと言えます。

 

まぁ、最終的に殺害しているので、褒められたものではありませんがね。

 

▼犯人の感情の変化

 【「怒り」から「恨み」へ】

皆さんは1週間程前に怒ったこと、覚えていますか?

きっと何かしらで1週間前に怒った、いらだったことがあるのではないでしょうか。

でも大体は、今なら笑って話せることや、何なら覚えていなかったりします。

その瞬間はものすごく怒っていたとしても、

時間の経過で感情は変わります。

 

そのくらい、怒り続けることって難しいんです。

エネルギーも使いますしね。

仮に1時間も怒り続けたら疲労困憊です。

 

にも関わらず、おそらくこの犯人は怒り続けたんでしょうね。

怒りの感情が消えなかった結果、彼の「怒り」は「恨み」に変わってしまった。

怒りは恨みに変わってしまう、そんな感情なのです。

 

どんな理由でも人を殺していい理由にはなりません。

怒り続けて、恨みに変わってしまうことでも。

ま、アニメなのでそんなに強く言うつもりはありませんけどね。

 

 

更新頻度が少し落ち気味ですが継続して書きます。

今年の目標でもありますので。

コナン観るの楽しいし!

 

また違うお話について書きます

何の役にも立たないかもしれませんが。

616~621話 ホームズの黙示録 後編

こんにちは、かっつんです

正月が明け、3連休も終わり、

とうとう本格的に「日常」ってやつがやってくるんだなぁ

そんな事を思う今日この頃です。

毎日を「日常」に留めない、昨日とは少し違う日々ににしていきたいですね。

 

雑な入り方ですが、今回も犯人考察やっていきます。

 

616~621話 ホームズの黙示録

事件ファイル|名探偵コナン

すみません、今回犯人の考察じゃないです。

蘭姉ちゃんの怒りの感情の考察します。

主なシーンは617話で蘭姉ちゃんのセリフ

「探偵ならわたしの心ぐらい…推理しなさいよ!!」

この”怒り方”について、アンガーマネジメントの視点で見てみます

 

▼そもそも「怒る」とは?

怒ることは悪い事ではない、という事は以前ブログに記載していますが、

”怒り方”というのも重要になります。

”怒り方”も間違えると後悔に繋がりますので。

 

アンガーマネジメントでは、以下のように捉えております。

「怒る=相手にリクエストする」

 

遅刻が多い部下に怒るのは

”次から遅刻しないで”というリクエストです。

なので、相手に何をリクエストしているのかわかるように伝える必要があります。

でないと、怒られている側は、何を求められているのか分からず、

どうにもできない為です。

そしてそのリクエストが伝わらないのは、

後々後悔に繋がることでしょう。

 

▼蘭姉ちゃんの怒り方

結論から言えば蘭姉ちゃんの怒り方はよくないです。

よくないと言うか悪いです。

一歩間違えばこの2人がずっとただの幼馴染に

なってしまっていた可能性もあると思います。

 

「探偵ならわたしの心ぐらい…推理しなさいよ!!」

この言葉だけを見ると、

蘭姉ちゃんは新一くんに、心を推理してほしかったと見て取れてしまいますが、

実際は違いますよね?

有体な言葉を使えば、蘭姉ちゃんのリクエストは

”私のことを大切にしてほしい”ではないでしょうか。

 

蘭姉ちゃんから見れば

・新一がロンドンに来ているのに言ってくれなかった

・私に会ったことより暗号を解くことが優先

大切に扱われていない!!と潜在的に思っていたのではないでしょうか。

 

そして大切に扱ってほしいということを一切伝えられておりません。

相手へのリクエストが出来ていない、ずれていることが

この怒り方がよくない一番の理由です。

 

▼ではなぜこの怒りでは後悔するような結果にならなかったのか

この理由は、

新一くんの告白で、蘭姉ちゃんが新一くんにとって

大切な存在だということが分かったからです。

 

リスエストは出来ませんでしたが、

告白を通してお互いの関係が一歩前に進んだので、

関係が崩れてしまうような後悔にはなりませんでした。

 

ただ蘭姉ちゃんが全く後悔していないか、というとそんなことはなくて、

蘭姉ちゃんは新一くんに強引に言わせてしまったと思っている節がありそうなのです。

なのでこのやり取りに、ちょっとだけの後悔が見えます。

 

もし蘭姉ちゃんの言葉をそのまま受け取って、

新一くんが蘭姉ちゃんの心の中を推理して、それを蘭姉ちゃんに伝えて…

というやり取りをしていたら、きっと良い結果にはなってないでしょうね。

 

「私が怒っているのはそんなことじゃない!!」

とかで逆上して、収拾つかなくなりそうです。

そんな結果にならなくて本当に良かった。

ということで、怒り方も重要だ、ということを伝えたかったブログでした。

 

次回はまた別のお話について書く予定ですが、

このブログを書くにあたって、名探偵コナンのいろんなお話を見ているのですが、

如何せんギガ不足です。

通信制限どうにかならないかなぁ。

そんな限られた環境ではありますが、また何かしら書く予定です。

何の役にも立たないかもしれませんが。

616~621話 ホームズの黙示録 前編

こんにちは、かっつんです。

アニメの名探偵コナン、2週続けてのスペシャルが放送されましたね。

京都への修学旅行、

蘭姉ちゃんと新一くんがもうあれでこれで、

見てるだけで恥ずかしくなりましたよ!笑

 

服部くんは相変わらず新一くん好きすぎだと思います。

はっぱちゃんとの関係はどうなるのやら。

 

世良ちゃん関連の話も動き出しそう、

そんな伏線も最後にありましたね。

今後の展開が楽しみですが

今回も犯人考察やっていきます。

 

▼616~621話 ホームズの黙示録

事件ファイル|名探偵コナン

修学旅行では、蘭姉ちゃんが新一くんに告白されていたことで

ちょいちょいいじられていましたが、

その告白したときの、ロンドンでの事件です。

 

今回は以下の2軸で考察します。

・コアビリーフ(価値観の辞書のようなもの)

・怒りの特性

 

▼犯人のコアビリーフ

・全ての人は、自分の母親は守るべき、助けるべき

今回の犯人は、コナンくん達がロンドンに来る前から、連続殺人を犯しており、

そのきっかけとなっているのは母親の死です。

病気となり、助けられなかった母親の死の原因(と犯人が考える対象)を

殺害していることから、

この価値観を裏切った人々に危害を加えています。

 

 

またミネルバの母親が殺害されそうになったことも、

この価値観出ているのではないでしょうか。

からミネルバが試合に負け、ブックメーカーで大損し、

犯人の母親の手術費用を工面できなくなった、

この際の敗因は母親が応援に来なかった為と犯人は理由づけをしております。

ミネルバが(犯人がブックメーカーで賭けた)試合に負けたこと

ミネルバの母親が、(犯人がブックメーカーで賭けた)試合の応援に来なかったことが

犯人の母親を助けるべきという価値観を裏切った、と理由づけしたのでしょう。

 

※(犯人がブックメーカーで賭けた)としている理由は、

犯人はブックメーカーで賭けていない試合にミネルバが負けたとしても、

怒らないであろうことが推測できる為です。

 

コアビリーフについてはまだまだ書けるんですが、

長くなりすぎるのでこの辺でやめておきます。

これは私の専門外ですが、おそらく犯人は精神的に幼かったのではないか、

そんな気がしています。

 

▼怒りの特性 【矛先を固定できない】

怒りの感情で、なかなか矛先を固定できないんです。

解りやすく言えば八つ当たりです。

皆さんもそんな経験はありませんか?

怒っている本人は理由が明確であるつもりでも、

八つ当たりされている側は本当に理不尽なんですよね・・・

 

今回の犯人も、手術費の為にお金を貸した友人や、

ブックメーカー等のギャンブルを勧めた知人やその家族、

母親の手術を断った病院を破壊する、

ブックメーカーで賭けた試合に負けたテニス選手とその母親と、

本当に矛先が固定出来ていません。

 

これが怒りの性質なんです。

怒りの感情を上手くコントロールできないと、

理不尽に怒りをばら撒き後悔する結果になってしまいます。

今回の犯人も、(イギリスには死刑が無い為)おそらく終身刑となり、

塀の中で後悔するのではないでしょうか。

 

 

こうやって書くと怒りの感情が悪いように見えてしまいますが、

決して悪い感情ではありません。

 

例えば今回の犯人と同じように、母親が病気となり助からなかったとしても、

同じような病気の人をこれ以上不幸にさせたくないと、

医師になる方もいらっしゃいます。

その方は、怒りの感情を上手くプラス方向に働かせていると言えるでしょう。

なので、付き合い方が本当に大切なんです。

 

犯人の怒りの感情については、

本当はまだまだ書きたいですが、以上と致します。

次回、また別の人の怒りの感情を解説してみますね。

何の役にも立たないかもしれませんが。

540~541話 毛利小五郎探偵廃業の日

こんにちは、かっつんです。

お正月が明け、気が付けばいつもの日常に戻っていますが、

皆さんはいかがお過ごしですか?

私は寒さ故に毎朝布団から出るのが億劫で、

結果焦って支度する、そんな毎日を送っております。

なんであんなにお布団から抜け出せないんですかね・・・

 

さて、今回も犯人考察やっていきます。

 

▼540~541話 毛利小五郎探偵廃業の日

事件ファイル|名探偵コナン

私はどうやら小五郎さんが活躍するお話が好きみたいです。

映画も水平線上の陰謀とか好きなので。

この話の小五郎さんは、カッコイイし応援したなる。

 

そんなお話の、犯人の怒りの感情について考察してみます。

今回は以下の2軸で考察します。

・第一次感情

・原因志向と解決志向

 

▼犯人の第一次感情

・妻が闘病の末、詫びながら亡くなったことへの悲しさや虚しさ、罪悪感

・5年前の事件の犯人への恨み

妻の死、さぞかし無念だったと思います。

闘病でつらかったはずなのに、最後まで謝罪の気持ちにさせてしまったこと。

そして5年前の犯人の不意な自白。

怒りの感情には一定の理解を示せます。

 

また、作中にはありませんでしたが、こんな感情も持っていたかもしれないです。

・警察官として、5年前の犯人を捕まえられなかった自分自身への後悔

もしかしたら5年前の段階で、犯人を捕まえられたのではないか、

それが出来なかった自分に対して、不甲斐なさを感じていた可能性はありますね。

 

▼原因志向と解決志向

警察の仕事って、「原因志向」ですよね。

殺人事件が起きれば、誰がやったのか、どうして事件が発生したのか、という

事象の原因を追究する、それが警察官ですよね。

 

それに対して、アンガーマネジメント、怒りの感情と上手く付き合う技術の理論背景は

「解決志向(ソリューションフォーカスアプローチ)」なんです。

この解決志向は、現状の問題を解決する為にはどうするか、という考えで、

原因志向とは対極と言えるものです。

 

今回の犯人は元警察官だからこそ、

現状の陥った状況から、これからどうするか、ではなく

現状の陥った状況の原因に目を向けてしまいました。

そしてそれが復讐に繋がってしまったのではないかと考えております。

 

最後の小五郎さんが犯人を助けるシーン、

あのタイミングで犯人は、やっと、「これから」に目を向けることができた、

そんな気がしてます。

 

決して原因志向が悪いなんて言うつもりはないです。

作中に出てきたパンのクレーム、これの対処なんかにも、原因志向は必要ですから。

ただ、怒りの感情と上手く付き合い、不必要な怒りで後悔しない為には、

解決志向(ソリューションフォーカスアプローチ)の方がいい、という話です。

 

 

今回の考察はこれで終わりです。

今、アニメでは蘭姉ちゃんと新一くんがラブラブしてるので、

次は、過去の2人が関わった事件を取り上げたいと思ってます。

何の参考にもならないかもしれませんが。

【解説の解説】そもそもアンガーマネジメントって何?

こんにちは、かっつんです。

年明けですがみなさんはいかがお過ごしですか?

私はどうしてもつきたてのお餅が食べたくて、

ボウルと麺棒を使って家で餅つきをしました。

美味しかったです。

 

さて、今までアンガーマネジメント視点で

名探偵コナンの犯人考察を行って参りましたが、

せやかてアンガーマネジメントって何ちゅーもんやねん?

という声が聞こえてきそうなので、

今回は、アンガーマネジメントとは何か、

なぜコナンとアンガーマネジメントが関連するのかというブログの趣旨、

そんなお話を書いてみます。

 

▼アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントは

怒りの感情で後悔しない為の心理トレーニング術です。

 

怒りの感情って本当に後悔に繋がりやすいんです。

売り言葉に買い言葉で人間関係を壊してしまったとか、

イライラしてスマホを投げて壊してしまったとか、

パワハラで降格処分になったとか。

そんな後悔したくないじゃないですか。

なのでアンガーマネジメントを通して、

不必要な後悔は無くしましょう、って話です。

 

そして”怒らない”が正解ではないです。

怒った結果、後悔することもありますが、

怒らなかった結果、後悔することもありますよね?

あの時怒っておけば、同じ失敗を繰り返すことは無かったとか。

 

それは怒る必要のあることと、

怒る必要の無い事の選別が上手にできていないってことなんです。

なので、怒って後悔しない基準は何か、

怒らなくて後悔しない基準は何か、

その基準を身につけるのがアンガーマネジメントで、

”頑張って怒らないようにする”ではないです。

 

ただこのブログは犯人考察なので、

怒った結果の後悔にフォーカスされることが多いですけどね。

 

名探偵コナン × アンガーマネジメント のブログを書き始めた理由

解りやすく言えば、怒りの感情で後悔している人って誰だ?

と考えてたときに出た答えが、

名探偵コナンの犯人だったからです。

 

計画的な強盗や、黒の組織の話については

アンガーマネジメントとの関連は無い場合もありますが、

多くの殺人事件では、犯人はきっと後悔しているのでは?

という考えから、このブログを書くに至りました。

 

また、アンガーマネジメントは1970年代のアメリカが発祥で、

2001年の9.11以降、急速に広まりました。

現在のアメリカでは、DVや暴力事件の犯罪に対して、

裁判所から罰金や保護観察に加えて、

矯正教育としてアンガーマネジメントの受講命令が出る事もよくあります。

犯罪者にアンガーマネジメント受講命令 - 安藤俊介のアンガーマネジメント - 朝日新聞デジタル&M

よって犯罪とアンガーマネジメントは相性がいいんです。

 

そして名探偵コナンというアニメを通すことで、

取っつきやすく、わかりやすくアンガーマネジメントを伝えられるのでは?

と考え、このブログ作成に至りました。

 

 

アンガーマネジメントについての解説は、

また別の機会により詳しく書ければと考えております。

 

少しでも読んでくださった方に、

アンガーマネジメントに興味を持ってもらえると嬉しいです。

 

私自身もアンガーマネジメントの研修や講座を実際にやってますので、

その内容もこのブログに書いていければ、と考えております。

なんの参考にもならないかもしれませんが。

589~590話 最悪な誕生日

あけましておめでとうございます、かっつんです。

早いもので、2019年になりましたが、

皆さんの今年の目標は何ですか?

私の目標は、とりあえずこのブログを、ある程度の更新間隔で継続する事ですかね。

さて今回も犯人考察やっていきます。

 

▼589~590話 最悪な誕生日

事件ファイル|名探偵コナン

今回このお話を選んだのは、私の誕生日が近かったからです。

ちなみに私の誕生日も、最悪とまではいかないですが、しんどかったですねぇ

新幹線がとても遅れたり・・・

 

このお話では、小五郎さんと英理さんの関係が中心ですよね

毛利家の夫婦生活は、今後どうなっていくのやら・・・

早く別居解消すればいいのに、あのイチャイチャ夫婦

 

そんなお話ではありますが、あえて犯人の怒りの感情について考察してみます。

今回は以下の2軸で考察します。

・第一次感情

・怒りの衝動

 

▼犯人の第一次感情

・妻に嘘をつかれていたことへの不満

・妻に大好きなミニカーについて批判されたことへの悲しさ

・妻からのプレゼントに秘められた気持ちに対する虚しさや後悔

殺害された妻には、一部同情しかねる部分がありますよね。

資産家だった犯人のお金欲しさ嘘をついたり、

”お金だけ残してさっさと死んで”という趣旨の発言もありますので。

犯人のネガティブな感情が大きくなるのもわかります。

 

またこれら以外にも、

・妻と喧嘩したことへの罪悪感

・妻が部屋を出て行ったことへの不安

・妃弁護士に迷惑をかけていることへの罪悪感

このような感情を持っていた可能性があります。

 

犯人がコナンくんに、

「一番好きなミニカーは?」と聞かれたときに、

事件が無かったときに答えたであろう車は、

殺害した妻からもらったミニカー、という推理が作中に出ますが、

単純に車として好きという感情とは別に、

妻から貰ったものだから好き、という特別な感情もあったかもしれません。

2人で旅行で静岡に来ている点を含めても、

なんだかんだ妻のことを好きだったことが窺えるので、

罪悪感や心配という感情があってもおかしくありません。

 

人間は1つの出来事でも複数の感情を持ちます。

それはネガティブな感情だけでなく、ポジティブな感情も同じです。

なので、この犯人の中にもいろんな感情があったんだと思います。

 

▼怒りの衝動

今回の犯人は、妻からの

「あれはジェームズ・ディーンが事故って死んだ車!

つまりさっさと金だけ遺して死んでくれる?って意味なわけ!!」

という言葉に対して激高し、

”衝動的に”妻を殺害してしまいました。

アンガーマネジメント的に見ると、この衝動的な行動は非常に良くないです。

理由は、怒りによる衝動的な行動は、後悔に繋がりやすいからです。

 

衝動的な行動の例としては、

売り言葉に買い言葉や、手が出てしまう、物を壊してしまうというものです。

皆さんも経験はありませんか?

あんなこと言わなければよかった、

物に当たらなければよかった、という後悔をした経験。

これらは衝動的に行動した結果、後悔してしまったパターンです。

 

今回の犯人も同様に、殺害したへことに後悔したのでしょう。

犯人は殺害後、不可能犯罪に見せかけるために手を打っています。

それは”逮捕されたくない”という感情からきているのでしょう。

逮捕されたら、わかりやすく後悔しますからね。

 

もしここで犯人が、衝動的な行動を取らなければ、

例えば離婚することで、犯人が後悔しないような選択ができていたかもしれませんね。

殺害後の隠ぺい工作は非常に”理性的”だった故に、

冷静に物事を考える能力のある方のように見えるので。

 

 

怒りの感情は、本当に後悔に繋がりやすいです。

このお話についても、もっと書きたいことはありますが、

それはまた、別のお話で書きたいと思います。

何の参考にもならないかもしれませんが。

 

304話 揺れる警視庁 1200万人の人質(後編)

こんにちは、かっつんです。

クリスマスですが、皆さんはサンタクロースからのプレゼントは届きましたか?

僕の手元には届きませんでした・・・

 

そんな残念な状況ですが、

今回も犯人考察やっていきます。

 

しかし、今回考察するのは犯人ではありません。

佐藤刑事です。

佐藤刑事の怒りの感情について、考察してみます。

 

▼304話 揺れる警視庁 1200万人の人質

事件ファイル|名探偵コナン

このお話の最後の方、

佐藤刑事が犯人に対して発砲したタイミングの怒りについて考察します。

 

今回は以下の3軸で考察します。

・第一次感情

・出来事への意味づけ

・「発砲」という行動について

 

▼佐藤刑事の第一次感情

・松田刑事が殺されたことに対する悲しみ、無念さ

・高木刑事や多くの一般市民が危険に晒されたことへの心配や不安

・白鳥刑事がケガをさせられたことへの無念さや心配

おそらくもっと多くの感情が渦巻いていたのではないでしょうか。

警察として、一般市民を守らなければならない、

大切な人を亡くし、今も同僚や大切な人に危険が及んでいる、

 絶対に殺させないという強い意志が見て取れます。

後は目の前で爆発を見ていることもあり、

もしかしたら自分自身への無力さも

ネガティブな感情の1つとして抱えていたかもしれません。

 

▼佐藤刑事の出来事への意味づけ

・こんな奴に松田くんは殺されたのか

 

作中で哀ちゃんが犯人のことを

”爆弾というおもちゃを得た子ども”と例えています。

また、「頭の中で子供の声がして警察を殺せと命令された」

なんていう理解不能な言い訳からも精神的な未熟性を感じます。

 

そんな精神的に未熟な人間に

(雑な言い方をすれば低レベルな人間に)

大切な人を殺された、と考えれば、怒りの感情が出てきそうです。

 

この意味づけがなければ、

例えば、ただの1つの事件の犯人として、

いつも通り冷静な対応が出来ていれば、

次のシーンで発砲することはなかったでしょうね。

 

▼発砲という行動について

この行動は完全に「反射」です。

例えば、売り言葉に買い言葉や、

怒ったときにうっかり手が出てしまう、これらが反射に該当します。

 

アンガーマネジメントでは、反射は絶対にやってはいけない事としています。

理由は反射することで後悔に繋がるからです。

仮に佐藤刑事の撃った弾が犯人に当たってしまった場合、

佐藤刑事は無抵抗の犯人を復讐の感情から射殺したとして、

処分されて職を失い、高木刑事と結ばれることもなく、

なんであんなことしたんだろうと後悔することが安易に想像つきます。

 

結果として犯人に当たらなかったからよかったものの、

あの瞬間の佐藤刑事は、怒りの感情に振り回されていました。

 

 

今まで怒りの感情が、まるで悪い事かのように書いていますが、

決して怒ることは悪い事ではないです。

怒りの感情には防衛の機能があり、

例えば動物の目の前にライオンが来るような、危機的状況になったとき、

自分自身の命を守る為に怒りの感情が発生します。

 

本当に自分の生死が危ぶまれる状況は、

もはや相手を”殺る直前”くらいに怒りの感情が出ているので、

佐藤刑事の怒りは、人生で最大級の怒りだったのでしょうね。

 

 

今回は犯人ではなく、登場人物の怒りの感情を考察してみました。

こんなことも今後やっていきたいです。

年内、あと1本くらいブログ書きたいな。

次は何話にしようかな。

何の参考にもならないかもしれませんが。