「名探偵コナン」の犯人の怒りの感情を、アンガーマネジメント視点で解説してみる

名探偵コナンが好きな、アンガーマネジメントファシリテーターが、犯人の「怒りの感情」について解説してみます

616~621話 ホームズの黙示録 後編

こんにちは、かっつんです

正月が明け、3連休も終わり、

とうとう本格的に「日常」ってやつがやってくるんだなぁ

そんな事を思う今日この頃です。

毎日を「日常」に留めない、昨日とは少し違う日々ににしていきたいですね。

 

雑な入り方ですが、今回も犯人考察やっていきます。

 

616~621話 ホームズの黙示録

事件ファイル|名探偵コナン

すみません、今回犯人の考察じゃないです。

蘭姉ちゃんの怒りの感情の考察します。

主なシーンは617話で蘭姉ちゃんのセリフ

「探偵ならわたしの心ぐらい…推理しなさいよ!!」

この”怒り方”について、アンガーマネジメントの視点で見てみます

 

▼そもそも「怒る」とは?

怒ることは悪い事ではない、という事は以前ブログに記載していますが、

”怒り方”というのも重要になります。

”怒り方”も間違えると後悔に繋がりますので。

 

アンガーマネジメントでは、以下のように捉えております。

「怒る=相手にリクエストする」

 

遅刻が多い部下に怒るのは

”次から遅刻しないで”というリクエストです。

なので、相手に何をリクエストしているのかわかるように伝える必要があります。

でないと、怒られている側は、何を求められているのか分からず、

どうにもできない為です。

そしてそのリクエストが伝わらないのは、

後々後悔に繋がることでしょう。

 

▼蘭姉ちゃんの怒り方

結論から言えば蘭姉ちゃんの怒り方はよくないです。

よくないと言うか悪いです。

一歩間違えばこの2人がずっとただの幼馴染に

なってしまっていた可能性もあると思います。

 

「探偵ならわたしの心ぐらい…推理しなさいよ!!」

この言葉だけを見ると、

蘭姉ちゃんは新一くんに、心を推理してほしかったと見て取れてしまいますが、

実際は違いますよね?

有体な言葉を使えば、蘭姉ちゃんのリクエストは

”私のことを大切にしてほしい”ではないでしょうか。

 

蘭姉ちゃんから見れば

・新一がロンドンに来ているのに言ってくれなかった

・私に会ったことより暗号を解くことが優先

大切に扱われていない!!と潜在的に思っていたのではないでしょうか。

 

そして大切に扱ってほしいということを一切伝えられておりません。

相手へのリクエストが出来ていない、ずれていることが

この怒り方がよくない一番の理由です。

 

▼ではなぜこの怒りでは後悔するような結果にならなかったのか

この理由は、

新一くんの告白で、蘭姉ちゃんが新一くんにとって

大切な存在だということが分かったからです。

 

リスエストは出来ませんでしたが、

告白を通してお互いの関係が一歩前に進んだので、

関係が崩れてしまうような後悔にはなりませんでした。

 

ただ蘭姉ちゃんが全く後悔していないか、というとそんなことはなくて、

蘭姉ちゃんは新一くんに強引に言わせてしまったと思っている節がありそうなのです。

なのでこのやり取りに、ちょっとだけの後悔が見えます。

 

もし蘭姉ちゃんの言葉をそのまま受け取って、

新一くんが蘭姉ちゃんの心の中を推理して、それを蘭姉ちゃんに伝えて…

というやり取りをしていたら、きっと良い結果にはなってないでしょうね。

 

「私が怒っているのはそんなことじゃない!!」

とかで逆上して、収拾つかなくなりそうです。

そんな結果にならなくて本当に良かった。

ということで、怒り方も重要だ、ということを伝えたかったブログでした。

 

次回はまた別のお話について書く予定ですが、

このブログを書くにあたって、名探偵コナンのいろんなお話を見ているのですが、

如何せんギガ不足です。

通信制限どうにかならないかなぁ。

そんな限られた環境ではありますが、また何かしら書く予定です。

何の役にも立たないかもしれませんが。

540~541話 毛利小五郎探偵廃業の日

こんにちは、かっつんです。

お正月が明け、気が付けばいつもの日常に戻っていますが、

皆さんはいかがお過ごしですか?

私は寒さ故に毎朝布団から出るのが億劫で、

結果焦って支度する、そんな毎日を送っております。

なんであんなにお布団から抜け出せないんですかね・・・

 

さて、今回も犯人考察やっていきます。

 

▼540~541話 毛利小五郎探偵廃業の日

事件ファイル|名探偵コナン

私はどうやら小五郎さんが活躍するお話が好きみたいです。

映画も水平線上の陰謀とか好きなので。

この話の小五郎さんは、カッコイイし応援したなる。

 

そんなお話の、犯人の怒りの感情について考察してみます。

今回は以下の2軸で考察します。

・第一次感情

・原因志向と解決志向

 

▼犯人の第一次感情

・妻が闘病の末、詫びながら亡くなったことへの悲しさや虚しさ、罪悪感

・5年前の事件の犯人への恨み

妻の死、さぞかし無念だったと思います。

闘病でつらかったはずなのに、最後まで謝罪の気持ちにさせてしまったこと。

そして5年前の犯人の不意な自白。

怒りの感情には一定の理解を示せます。

 

また、作中にはありませんでしたが、こんな感情も持っていたかもしれないです。

・警察官として、5年前の犯人を捕まえられなかった自分自身への後悔

もしかしたら5年前の段階で、犯人を捕まえられたのではないか、

それが出来なかった自分に対して、不甲斐なさを感じていた可能性はありますね。

 

▼原因志向と解決志向

警察の仕事って、「原因志向」ですよね。

殺人事件が起きれば、誰がやったのか、どうして事件が発生したのか、という

事象の原因を追究する、それが警察官ですよね。

 

それに対して、アンガーマネジメント、怒りの感情と上手く付き合う技術の理論背景は

「解決志向(ソリューションフォーカスアプローチ)」なんです。

この解決志向は、現状の問題を解決する為にはどうするか、という考えで、

原因志向とは対極と言えるものです。

 

今回の犯人は元警察官だからこそ、

現状の陥った状況から、これからどうするか、ではなく

現状の陥った状況の原因に目を向けてしまいました。

そしてそれが復讐に繋がってしまったのではないかと考えております。

 

最後の小五郎さんが犯人を助けるシーン、

あのタイミングで犯人は、やっと、「これから」に目を向けることができた、

そんな気がしてます。

 

決して原因志向が悪いなんて言うつもりはないです。

作中に出てきたパンのクレーム、これの対処なんかにも、原因志向は必要ですから。

ただ、怒りの感情と上手く付き合い、不必要な怒りで後悔しない為には、

解決志向(ソリューションフォーカスアプローチ)の方がいい、という話です。

 

 

今回の考察はこれで終わりです。

今、アニメでは蘭姉ちゃんと新一くんがラブラブしてるので、

次は、過去の2人が関わった事件を取り上げたいと思ってます。

何の参考にもならないかもしれませんが。

589~590話 最悪な誕生日

あけましておめでとうございます、かっつんです。

早いもので、2019年になりましたが、

皆さんの今年の目標は何ですか?

私の目標は、とりあえずこのブログを、ある程度の更新間隔で継続する事ですかね。

さて今回も犯人考察やっていきます。

 

▼589~590話 最悪な誕生日

事件ファイル|名探偵コナン

今回このお話を選んだのは、私の誕生日が近かったからです。

ちなみに私の誕生日も、最悪とまではいかないですが、しんどかったですねぇ

新幹線がとても遅れたり・・・

 

このお話では、小五郎さんと英理さんの関係が中心ですよね

毛利家の夫婦生活は、今後どうなっていくのやら・・・

早く別居解消すればいいのに、あのイチャイチャ夫婦

 

そんなお話ではありますが、あえて犯人の怒りの感情について考察してみます。

今回は以下の2軸で考察します。

・第一次感情

・怒りの衝動

 

▼犯人の第一次感情

・妻に嘘をつかれていたことへの不満

・妻に大好きなミニカーについて批判されたことへの悲しさ

・妻からのプレゼントに秘められた気持ちに対する虚しさや後悔

殺害された妻には、一部同情しかねる部分がありますよね。

資産家だった犯人のお金欲しさ嘘をついたり、

”お金だけ残してさっさと死んで”という趣旨の発言もありますので。

犯人のネガティブな感情が大きくなるのもわかります。

 

またこれら以外にも、

・妻と喧嘩したことへの罪悪感

・妻が部屋を出て行ったことへの不安

・妃弁護士に迷惑をかけていることへの罪悪感

このような感情を持っていた可能性があります。

 

犯人がコナンくんに、

「一番好きなミニカーは?」と聞かれたときに、

事件が無かったときに答えたであろう車は、

殺害した妻からもらったミニカー、という推理が作中に出ますが、

単純に車として好きという感情とは別に、

妻から貰ったものだから好き、という特別な感情もあったかもしれません。

2人で旅行で静岡に来ている点を含めても、

なんだかんだ妻のことを好きだったことが窺えるので、

罪悪感や心配という感情があってもおかしくありません。

 

人間は1つの出来事でも複数の感情を持ちます。

それはネガティブな感情だけでなく、ポジティブな感情も同じです。

なので、この犯人の中にもいろんな感情があったんだと思います。

 

▼怒りの衝動

今回の犯人は、妻からの

「あれはジェームズ・ディーンが事故って死んだ車!

つまりさっさと金だけ遺して死んでくれる?って意味なわけ!!」

という言葉に対して激高し、

”衝動的に”妻を殺害してしまいました。

アンガーマネジメント的に見ると、この衝動的な行動は非常に良くないです。

理由は、怒りによる衝動的な行動は、後悔に繋がりやすいからです。

 

衝動的な行動の例としては、

売り言葉に買い言葉や、手が出てしまう、物を壊してしまうというものです。

皆さんも経験はありませんか?

あんなこと言わなければよかった、

物に当たらなければよかった、という後悔をした経験。

これらは衝動的に行動した結果、後悔してしまったパターンです。

 

今回の犯人も同様に、殺害したへことに後悔したのでしょう。

犯人は殺害後、不可能犯罪に見せかけるために手を打っています。

それは”逮捕されたくない”という感情からきているのでしょう。

逮捕されたら、わかりやすく後悔しますからね。

 

もしここで犯人が、衝動的な行動を取らなければ、

例えば離婚することで、犯人が後悔しないような選択ができていたかもしれませんね。

殺害後の隠ぺい工作は非常に”理性的”だった故に、

冷静に物事を考える能力のある方のように見えるので。

 

 

怒りの感情は、本当に後悔に繋がりやすいです。

このお話についても、もっと書きたいことはありますが、

それはまた、別のお話で書きたいと思います。

何の参考にもならないかもしれませんが。

 

304話 揺れる警視庁 1200万人の人質(後編)

こんにちは、かっつんです。

クリスマスですが、皆さんはサンタクロースからのプレゼントは届きましたか?

僕の手元には届きませんでした・・・

 

そんな残念な状況ですが、

今回も犯人考察やっていきます。

 

しかし、今回考察するのは犯人ではありません。

佐藤刑事です。

佐藤刑事の怒りの感情について、考察してみます。

 

▼304話 揺れる警視庁 1200万人の人質

事件ファイル|名探偵コナン

このお話の最後の方、

佐藤刑事が犯人に対して発砲したタイミングの怒りについて考察します。

 

今回は以下の3軸で考察します。

・第一次感情

・出来事への意味づけ

・「発砲」という行動について

 

▼佐藤刑事の第一次感情

・松田刑事が殺されたことに対する悲しみ、無念さ

・高木刑事や多くの一般市民が危険に晒されたことへの心配や不安

・白鳥刑事がケガをさせられたことへの無念さや心配

おそらくもっと多くの感情が渦巻いていたのではないでしょうか。

警察として、一般市民を守らなければならない、

大切な人を亡くし、今も同僚や大切な人に危険が及んでいる、

 絶対に殺させないという強い意志が見て取れます。

後は目の前で爆発を見ていることもあり、

もしかしたら自分自身への無力さも

ネガティブな感情の1つとして抱えていたかもしれません。

 

▼佐藤刑事の出来事への意味づけ

・こんな奴に松田くんは殺されたのか

 

作中で哀ちゃんが犯人のことを

”爆弾というおもちゃを得た子ども”と例えています。

また、「頭の中で子供の声がして警察を殺せと命令された」

なんていう理解不能な言い訳からも精神的な未熟性を感じます。

 

そんな精神的に未熟な人間に

(雑な言い方をすれば低レベルな人間に)

大切な人を殺された、と考えれば、怒りの感情が出てきそうです。

 

この意味づけがなければ、

例えば、ただの1つの事件の犯人として、

いつも通り冷静な対応が出来ていれば、

次のシーンで発砲することはなかったでしょうね。

 

▼発砲という行動について

この行動は完全に「反射」です。

例えば、売り言葉に買い言葉や、

怒ったときにうっかり手が出てしまう、これらが反射に該当します。

 

アンガーマネジメントでは、反射は絶対にやってはいけない事としています。

理由は反射することで後悔に繋がるからです。

仮に佐藤刑事の撃った弾が犯人に当たってしまった場合、

佐藤刑事は無抵抗の犯人を復讐の感情から射殺したとして、

処分されて職を失い、高木刑事と結ばれることもなく、

なんであんなことしたんだろうと後悔することが安易に想像つきます。

 

結果として犯人に当たらなかったからよかったものの、

あの瞬間の佐藤刑事は、怒りの感情に振り回されていました。

 

 

今まで怒りの感情が、まるで悪い事かのように書いていますが、

決して怒ることは悪い事ではないです。

怒りの感情には防衛の機能があり、

例えば動物の目の前にライオンが来るような、危機的状況になったとき、

自分自身の命を守る為に怒りの感情が発生します。

 

本当に自分の生死が危ぶまれる状況は、

もはや相手を”殺る直前”くらいに怒りの感情が出ているので、

佐藤刑事の怒りは、人生で最大級の怒りだったのでしょうね。

 

 

今回は犯人ではなく、登場人物の怒りの感情を考察してみました。

こんなことも今後やっていきたいです。

年内、あと1本くらいブログ書きたいな。

次は何話にしようかな。

何の参考にもならないかもしれませんが。

304話 揺れる警視庁 1200万人の人質(前編)

こんにちは、かっつんです。

気が付いたらクリスマスイブです。

最近は至る所でツリー見かけるなって思ってましたが、

それももう少しで終わりみたいですね。

朝起きたら、枕元にプレゼントが置かれていることを期待しながら、

犯人解説やってみます。

ちなみに今一番ほしいプレゼントは持ち運べるパソコンです。

 

今回のお話はこちら

▼304話 揺れる警視庁 1200万人の人質

事件ファイル|名探偵コナン

松田刑事の回想が出てくるお話です。

佐藤刑事と高木刑事の距離が縮まるかな?どうかな?

 

関係ないですが、この頃は携帯電話が縦に長く、

ディスプレイが小さく折り畳みも出来ないものです。

最近のコナンの話と比べても、時代が大きく変わったことを実感します。

 

今回は犯人について、以下の軸で解説してみます。

・第一次感情

・コアビリーフ(価値観の辞書のようなもの)

 

 

▼犯人の第一次感情

・仲間が殺されたことに対する虚しさ、悲しさ

・捕まるのではないかという不安

・仲間を止められなかったことへの後悔や罪悪感

今回の犯人は「警視庁への復讐」で、警察の信用を失墜させる目的でした。

そのきっかけとなった7年前の事件の際に、共犯者が死亡しています。

その際に、これらのネガティブな感情を持っていたことが考えられます。

 

「警察が仲間を騙して罠にかけた」という発言から、

共犯者の死に対してネガティブな感情を抱いたことが考えられます。

 

また、直接的な描写はありませんが、

・犯行を終えて逃走中だったタイミングだった

・共犯者が警察へ連絡している

このような状況から、捕まるのではないか、という不安な状況にいた為、

共犯者が死亡する前から、ネガティブな感情に包まれていたのではないでしょうか。

 

さらにこちらも推測ですが、

3年前の事件の際の暗号にて

”我が戦友の首を弔う面白い花火”

というワードがあります。

共犯者の死を痛く悲しんでいるように見て取れることから、

共犯者の行動を止めることが出来ていれば・・・

という後悔や罪悪感を持っていたとしてもおかしくありません。

 

これらのネガティブな感情がある状態で、

理想と現実にギャップが生まれる、

つまり価値観が裏切られたときに、怒りの感情が生まれます

その価値観についても見てみましょう。

 

▼犯人のコアビリーフ

・良心を利用して騙すべきではない

・仲間を殺すべきではない

こんな価値観を持っていたから、

この価値観が裏切られた際に、警察への怒りの感情が出てきたんでしょうね

(実際に殺したのは警察ではない)

この価値観そのものは、至極全うな気がしますよね、

やっていることには全く共感できませんが。

 

あとこれは推測ですが、もしかしたらこんな価値観も持っていたかもしれません。

・警察は正々堂々とあるべきだ

 

犯人の目的は、警察の信用を失墜させることでした。

なぜ警察の信用を失墜させたいか、

それは一般市民は警察を信用しているが、

本当は信用できる組織ではないと知らしめたいから。

ではなぜそれを知らしめたいかというと、

警察は汚い手を使って仲間を殺したからではないでしょうか。

 

 犯人はある程度警察を信用しています。

7年前の事件も、

”一般市民が危険に晒されれば、お金を払うだろう”

という信用を警察に対して持っていたから事件を起こしています。

「勇敢なる警察官よ」という言葉からも見て取れます。

 

しかし仲間が死んだ時、警察は汚い組織だと認識し、

自身の価値観とのギャップが生まれた。

そのギャップを、仲間が殺されたという認識も合わせると、

許容することが出来なかった、

そして今回の復讐劇に至ったのではないか、

これがアンガーマネジメントから見る解説です。

 

 

今回のお話は見ごたえがありますよね、

初めて見たとき、コナンくんが高木刑事に正体を言ってしまうのでは?

とハラハラした記憶があります。

 

さて、今回のブログは前編になっております。

このお話の、別の登場人物の怒りの感情について、

改めて考察してみますね。

何の参考にもならないかもしれませんが。

11話 ピアノソナタ「月光」殺人事件

やっほーかっつんです

第2回目のコナンの犯人考察やってみます!

 

今回のお話はこちら

▼11話 ピアノソナタ「月光」殺人事件

事件ファイル|名探偵コナン

 

容疑者が自殺してしまった唯一の事件です。

その為、コナンくんにとっても忘れてはならない事件になりました。

どんなお話しか気になる方は、観てみてください

今はDVDが無くても○TVとかいろいろで観れますからね

本当に便利です。

 

今回は以下の3軸で考察します。

・第一次感情

・コアビリーフ(価値観の辞書のようなもの)

・怒り方の特徴

 

▼犯人の第一次感情

・家族が亡くなったことへの寂しさ、つらさ

・罪を犯してしまった自分自身への罪悪感

 

▼犯人のコアビリーフ

・殺人を犯すべきではない

 

特徴的なのは、犯人自身にも、ベクトルが及んでいる点です。

「殺人を犯すべきではない」という価値観が、犯人自身にも及んでいることが、

殺人現場に毛利小五郎を呼んだ事や、

最期コナンくんにに感謝の暗号を伝えていることから予測できます。

犯人自身は、コナンくんが言う通り、止めてほしかったんでしょうね

 

▼犯人の怒りの性質

・持続性がある怒り

例えば、怒る時に怒鳴る人は、傍から見たときに、

あぁこの人は怒っているんだな、とわかりやすいですが、

今回の犯人には、わかりやすく怒っている描写はありませんでした。

 

ただ今回の犯人は、怒りに持続性があるように見えます。

わかりやすく言うと根に持つタイプです。

過去(家族を殺されたこと)と未来(どう復讐するか)を見て、

今現在を見ていません。

家族を殺されて根に持たない人はいない、というご意見があるかもしれませんが、

アンガーマネジメント的には、

持続性のある怒りであり、後悔に繋がりやすい怒りです。

現に自殺する直前、父からの手紙を

「もっと早く見つけたかった」という言葉や、

「もう手が汚れてしまっている」との言葉から、

殺人を犯したことを後悔してることが窺えますので。

 

 

今回の事件は、コナンくん自身には、

「犯人を自殺させるべきではない」

というコアビリーフが生まれるきっかけになった事件でもありました。

 

また気が向いたら違う事件の考察をしてみます。

なんの参考にもならないかもしれませんが

 

135話 消えた凶器捜索事件

初めまして、かっつんと申します。

今回から、「名探偵コナン」の犯人の怒りの感情について、

アンガーマネジメントの視点で解説してみたいと思います。

 

アンガーマネジメントって何?

という疑問もありそうなので簡単に説明すると、

アンガーマネジメントは怒りの感情で後悔しない為の心理トレーニング術です。

 

作中の犯人の多くは怒りの感情を抱えており、

その感情をうまくコントロールできなかった為、殺人等の事件を起こし、

コナンくんたちに推理され、犯人として逮捕される。

そして多くの犯人が、あんなことしなければよかったと後悔しているはずなので、

その後悔に繋がる怒りの感情が何だったのかを解説してみます。

 

アンガーマネジメントのもっと詳しい説明はいつか書きます。

 

 

記念すべき第1回目はこちら

▼135話 消えた凶器捜索事件

事件ファイル|名探偵コナン

▼状況

美容院の店長が、突然やめると言い出した従業員のミカさんを殺害

 

「そんなくだらん理由で人ひとりの命を奪ったんですかあんたは!!」

という目暮警部のお言葉もあり、

動機がくだらない殺人犯として有名な事件です。

 

そしてその動機として犯人は

「あの子……私にハンガーを投げつけたんです…」と、言っています。

 

ハンガーを投げつけられたから殺した、と伝わっているかもしれませんが、

犯人はもっといろんな感情が渦巻いていたと思うので、

それを解説してみたいとおもいます。

 

解説は犯人の

・第一次感情

・コアビリーフ(価値観の辞書のようなもの)

・出来事への意味づけ

この3軸で解説してみます。

 

 

▼犯人の第一次感情

・突然退職の旨を伝えられたことへの不満

・退職後の美容院運営の不安や心配

・店長である自分への恩を仇で返されたことへの悲しさや虚しさ

 

退職は突然言われた描写があり、

またミカさんは予約がいっぱいの人気美容師であったことから、

これらのネガティブな感情があったことが窺えます。

怒りとして見えているのはごく一部で、

その奥にはさまざまな感情が隠れています。

 

▼犯人のコアビリーフ

・恩を仇で返すべきではない

・店長の言う事は聞くべきだ

 

”恩を仇で返すべきではない”

これが裏切られたことが一番の原因ではないでしょうか。

また冒頭の言い争いでは、

「あなたの好きにはさせないから」というセリフから、

店長の言う事は聞くべきというコアビリーフがあることが見て取れます。

 

コアビリーフとは、その人にとっての価値観の辞書のようなもので、

このコアビリーフが裏切られた際に、怒りの感情が生まれます。

 

▼出来事への意味づけ

・ハンガーを投げつけられた

・ハンガーを投げつけるなんで、私の事を舐めている

 

実際にはハンガーは投げつけられてないです。

アニメを観る限りでは、縋りつく犯人を振りほどいた際に

手に持っていたハンガーが偶然犯人に当たったように見えます。

それを「投げつけた」と意味づけを行い、

さらに私を舐めているという意味づけを行った結果、

ミカさんを許せなくなったのではないでしょうか。

 

このタイミングで、「たまたまハンガーが当たった」と意味づけを行っていれば、

罪を犯すことはなかったかもしれませんね。

 

 

こんな感じで、犯人の動機を解説しようと思ってます。

もちろんこれは憶測ですので正解ではないですが、

「ハンガーを投げつけられた」という目に見える動機以外にも

犯人の中にはいろんな感情や価値観の裏切りがあったのではないか、

ということを示してみました。

 

今後試行錯誤をしながら、また犯人の動機考察をしてみます。

なんの参考にもならないかもしれませんが。